近年では南海トラフについて話題が続いています。しかし、情報発信されている場面では「断層」「プレート」「マグニチュード」「震度」などの専門的な言葉が多く使われているため調べている際、疑問に思い理解に苦しみすぐに離脱してしまう方が多いのではないでしょうか?
この記事では、断層やプレート、マグニチュードと震度の違いが分からない方でも理解できるように、イラスト図を用いて分かりやすく解説していきます。
南海トラフ地震
南海トラフ地震は、マグニチュード8~9クラスの大規模な地震が発生する可能性が非常に高く、具体例で示すと、1,995年の阪神淡路大震災の30倍・東日本大震災の役2倍のエネルギーに相当します。
- 90~150年の間に1度大地震が発生する確率は90パーセント~100パーセント
- 90~150年代を計算すると、2030年代の予想
- 過去の地震の記録からすると3回のうち1回は巨大地震が発生し、2030年代に当てはまる
- 予想されるマグニチュードは9.1
南海トラフの地域
膨大な被害が予想される地域は、福岡・大阪・神奈川・名古屋・東京と日本の主要都市がほとんど全滅と予想されます。
- 東海 →静岡~愛知
- 南海 →四国周辺
- 東南海→近畿
断層
断層とは地殻内で岩石が破壊され、ずれることによって生じる断面のことです。これらには地殻プレートの移動や圧力・張力・せん断力などが有り、岩石がこれらの力に耐えきれなくなると、断層が発生し、その結果地震が引き起こされることがあります。
以下に、断層の種類や発生を解説します。
断層の種類
海溝型地震
大陸プレートと海洋プレートが互いに沈み込む際に、プレートの間に大きなひずみが発生する。
このひずみが限界に達すると、プレートが一気に滑り地震が発生
震源 :深い
被害 :大陸地震よりも小さい
過去の事例:2011年東日本大震災
活断層地震
直下型地震とも呼ばれ、日本を含む大陸プレート内部で発生する地震
震源 :浅い
被害 :大きい
過去の事例:1995年阪神淡路大震災
2016年熊本地震
断層の発生
陸の地震は活断層が原因でおこります。日本には2000個以上活断層がありまだ、発見されていない断層もたくさんあるそうです。活断層は、地殻がずれることによってできる断層で、地殻は常に動いており、それが活断層を引き起こす原因となります。
特に、直下型断層は予測が不可能と言われています。
地震は断層だけではなく、プレート内でも発生することがあります。次にプレートについて詳しく解説します。
プレート
プレートには海洋プレートと大陸プレートの2種類があります。日本には、北米プレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートが重なり合ってあって存在します。これらは海溝型となり、予測が可能です。また、南海トラフ地震は海溝型にあたり、40年以内に、ほぼ90~100パーセントの確率で巨大地震が来ると示されています。
プレートの種類
大陸プレート
比較的軽くて厚いプレートで大陸の大部分を構成し、密度が低く他のプレートより浮力があるため、動きが遅く安定している
- 北アメリカプレート:北米大陸の大部分を覆うプレート
- 南米アメリカプレート:南米大陸の大部分を覆うプレート
- アフリカプレート:アフリカ大陸の大部分を覆うプレート
- インドプレート:インド亜大陸、東南アジアの大部分を覆うプレート
海洋プレート
比較的重くて薄いプレートで、海の大部分を構成し大陸プレートよりも密度が高く沈み込みやすくなっているため、他のプレートよりも動きが早く不安定
- 太平洋プレート:太平洋の大部分を覆うプレート
- ココスプレート:東太平洋中部海膨東部に存在する小さなプレート
- フィリピン海プレート:東南アジア東部に存在するプレート
- ナスカプレート:南米大陸西岸部に存在するプレート
- アラブ海プレート:アラビア半島とアフリカ東部に存在するプレート
プレートの動き
大陸プレートと海洋プレートは、常に動いています。この2種類のプレートが、ぶつかったり、離れたり、すれ違ったりすることで、地震や火山活動、山脈の形成など地球上の様々な現象をひき起こします。
断層とプレートの関係
断層とプレートの関係は、プレートの動きにより、断層が発生するので密接に関係しています。そして、断層の活動により地震が発生していることになります。
具体例:ユーラシアプレートと太平洋プレートの境界上に位置し、互いにぶつかりあい日本列島は形成された
マグニチュードと震度の違い
マグニチュードは地震の規模を比較するのに適しています。つまり、地震そのものが発生した際に放出されるエネルギーの大きさで、地震計で記録された地震波の振幅に基づいて算出されます。マグニチュードが大きくなるほど、地震のエネルギーが大きくなり、被害も大きくなります。
しかし、震度はある場所でどれだけ揺れたかを表す指標になります。具体例では、震源近くの地盤の固い地域よりも遠くの地盤の柔らかい地域の方が、震度が高くなることがあります。
マグニチュード
- 震源地で起きた揺れの大きさ
- 1つの地震に対して指標は1つ
- マグニチュードが0.2上がるごとにエネルギーが2倍になる
震度
- 1つの地震に対して指標は何カ所もある
- 各地域の揺れの大きさ
- 揺れの大きさは地域によって異なる
まとめ
本記事では、地震の基礎知識について解説してきました。
地震は、突然襲ってくる自然災害であり、膨大な被害をもたらします。地震への理解を深め、安全な暮らしを実現するために、この記事が役立つことを願っています。
地震についてさらに学びたい方は、以下のリソースを参考にしてください。
地震の予知は本当?前兆現象と最新の研究を解説! (19740624r.com)