2024年南海トラフ巨大地震は、70~80%の確率と政府の地震調査委員会で発表されました。
最新の研究では、和歌山県から高知県にかけての海底を震源とする巨大地震です。
震源の深さにより、被害規模は大きく異なります。震度7~8以上の揺れが、和歌山県、大阪府、兵庫県、徳島県、高知県、などで長時間続く可能性があり、被害は死者・行方不明者数百万人を超えると予想されています。
この記事では、最新の情報と専門家の予測に基づいて私達ができる地震対策について、徹底解説します。
南海トラフ巨大地震のメカニズム
南海トラフ地震は、ユーラシアプレートとフィリピン海プレートという2つのプレートが沈み込み帯で固着し、長期間に溜まったひずみが一気に開放されることで発生します。
フィリピン海プレートは、ユーラシアプレートよりも密度が大きいため、沈み込み帯でユーラシアプレートに潜り込んでいきます。その沈み込み密度は年間約4~6センチと言われています。
南海トラフ地震を引き起こすのは、逆断層と呼ばれる断層でユーラシアプレートが上盤、フィリピン海プレートが下盤となり、上盤が下盤に対して沈み込むように働きます。
また、固着状態が解除されるのは、蓄積されたひずみが限界を超えると、断層が滑動し始め巨大地震が発生します。南海トラフ地震の場合、マグニチュード9~と推定されて、地震波や津波などの形で地表に伝わります。
過去の発生状況
これらの地震は、プレート境界で発生した地震で、南海トラフ巨大地震と共通するメカニズムになります。
南海トラフ巨大地震は、早ければ10年以内に発生する恐れもあると指摘されています。
年数 | 地震名 | マグニチュード | 死者数 |
1605 |
慶長
|
8.1 | 2万8千人 |
1707 | 穂坂 | 8.6 | 5万人 |
1854 | 安政 | 8.4 | 7千人 |
1946 | 昭和南海 | 8.6 | 2万人 |
南海トラフ巨大地震発生確率
昭和南海地震の発生から約80年が経過しています。過去の地震発生記録とプレート運動のデータから総合的に分析すると、今後30年以内に発生する確率が70~80%でM8~M9クラスと考えられています。
東京大学地震研究所
南海トラフ地震の発生間隔が従来の想定よりも短く、約100年~150年である可能性を指摘しています。
京都大学防災研究所
南海トラフ地震が2つに分かれて発生する可能性があることを事案しています。
また、2つの地震が同時に発生する確率は、5~10%と推定しています。これは、2020年1月24日発表した長期評価に基づくものであり、2024年現時点の単独で算出した信頼できるデーターは見つけられませんでした。
これらの研究成果は、南海トラフ巨大地震の発生確率をより高度に評価するために役立てられることが期待できます。
政府や自治体が行っている地震対策
主な対策は以下のとおりです。
建物耐震化促進
津波対策
防災体制の強化
その他にも防災教育の推進、地震保険の普及促進、地震研究の推進などがあげられます。
地震発生後に取るべき行動
地震発生直後に取るべき行動は
- 身の安全が最優先です。倒れる可能性の家具から離れ、テーブルの下など丈夫な家具の下に潜りましょう。また、窓ガラスの近くから離れましょう。
- 揺れが収まったら、火災や、建物の倒壊などの危険がないか確認しましょう。火災が発生している場合でも、身の安全を優先に避難し、建物に亀裂や傾きがある場合などは、迅速に避難しましょう。
- 家族や周囲の人と連絡を取り合ったり、ラジオ・テレビなどの情報機器で状況確認をしましょう。
また、自治体から指示があれば、指示に従って避難しましょう。
津波警報・注意報が発令された場合
- 直ちに高台や避難ビルなどへ避難し、時間がない場合はできるだけ高い所への移動を心がけて下さい。車で避難する場合は、渋滞を避けるためのルートを利用しましょう。
- 津波襲来に備え、海岸や河川沿いには近づかず建物の中ではなく、高台へ避難し津波が引いてもすぐに自宅には戻らないようにしましょう。
まとめ
南海トラフ地震は、いつ発症するかわかりません。最大震度7以上、津波の高さは20メートルを超えると予想されています。このような地震が発生した場合は、私たちの生活に大きな影響を与える可能性があります。
この記事では、南海トラフの発生確率や発生後の取るべき行動について、簡潔に紹介しました。日頃からしかっり備え、適切な行動をとることで被害を最小限に抑えることが出来ます。今すぐ行動を始めましょう。